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古い大会プログラムをいただきました [Tennis Books]

【1969年のプログラム「WORLD PRO TENNIS CIRCUIT」日本シリーズ】
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テニス興行の草分け的存在、“青山エンタープライズ”の青山ヨシオさん(本名:牧野喜久男さん)はボクの大学テニス部の大先輩で、テニスイベントなどの運営には、いつもご指名を受けてお手伝いをさせていただいていましたが、昨年ご逝去されました。海外選手の招聘から、スポンサー探し、そしてイベントの運営までを手がけ、多くの後継者を育てられましたが、今回オフィスをクローズすることになり、秘書の方から、テニスの試合のオープンリール映像やテニスに感する書籍などをお送りいただきました。生前は大変お世話になった後、このような貴重なプログラムまでいただき、本当に感謝しています。これは1969年に行われた興行のプログラムの表紙です。主催は毎日新聞社で「毎日杯争奪」と明記されています。

【巻頭のご挨拶と解説が開いてすぐのページにあり】
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この当時、日本テニス協会の会長は松尾静麿さん。日本航空の社長を退き、会長職になったときにテニス協会の会長職に就かれたようです。右のページは福田雅之助さんによる解説です。この当時の世界のテニス界の流れを説明された後、今回の招聘選手の紹介をしています。海外のプロ選手が来日するのはこの時が5回目。過去には1936年にチルデンとバインズ、フレッド・ペリー、ドン・バッジらも参加したそうです。1954年には、ゴンザレス、ジャック・クレーマー、パンチョ・セグラ、フランク・セッジマン、トニー・トラバートらが来日、1960年にはルー・ホードとケン・ローズウオールのエキシビションマッチ、1963年にはセッジマンやロッド・レーバーらが来日し、妙技を公開した、と福田さんが解説しています。そして今回「彼らの球趣を満喫してもらいたい」と結んでいます。

【選手紹介のトップはレーバーとエマーソン】
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やはり最初の紹介は、年間グランドスラムを2回達成した、ロッド・レーバーと、同じくオーストラリア人の、ロイ・エマーソンです。

【次のページではリーセンとラルストン】
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次はふたりのアメリカ人選手で、左が、マーティー・リーセン。右は、デニス・ラルストンで、ともにサーブ&ボレーがきれない選手でした。

【そしてローチとオッカーです】
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左は、ダブルススペシャリストのトニー・ローチ。以前はレンドルのコーチをつとめ、今回の全豪ではヒューイットのコーチとして同行していました。右は“フライング・ダッチマン”の愛称で親しまれた、トム・オッカーです。

この大会は上記の6選手のほか、ゴンザレスなどの10選手を2つのブロックにわけ、総当たりで戦い、上位4選手のよる準決勝と決勝を戦うというスタイルで、東京、名古屋、大阪の3都市で、9日間をかけて行われました。人数は多いですが、現行のツアーファイナルと同じ仕組みで行われていた訳ですね。確かに興行ですから全選手のプレーがみられる訳で、なかなかいいアイディアだったと思います。

モダンテニスの第2刊(1969年7月発売)にこの結果が掲載されていて、オッカーがエマーソンを下して優勝してます。観戦記は日本人プロテニス選手第1号の“佐藤俵太郎”がコメントを寄せています。今日は古典話にお付き合いいただき、ありがとうございました。切りがないのでこのくらいにしておきます。

【余談】俵太郎さんは1936、37年の2年間、プロプレーヤーとして、アメリカ国内の45州・85都市をチルデンらと巡業(テニス興行)をされました。

ご興味のある方、店内のカウンターにおいてありますのでぜひご覧ください。

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