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世界ランキングのシステムが変わりました [TENNIS IMAGE]

【フューチャーズという名称のトーナメントが消滅し、
 チャレンジャー大会以上でないとポイントを取得できなくなりました】
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2019年からランキングのシステムが変更になり、「ATPランキング」と「ITFランキング」というふたつのランキング制度になりました。この表で分かる通り、昨年までフューチャーズと呼ばれていたトーナメントは「ITFサーキット/正式名称は、ITF World Tennis Tour」となり、今まではフューチャーズの1回戦で勝利すれば得られた「ATPポイント」は与えられなくなり、ATPのツアー大会か、チャレンジャー大会以上で1回戦を突破して初めて「ATPポイント」を取得できる狭き門になりました。但し特例で、今年の2万5千ドルの大会に限り、決勝に進出したふたりだけに「ATP(優勝/3、準優勝/1)ポイント」が与えられます。まあこれは導入元年の産物ともいえるでしょう。

【ポイント制度はこのようになります】
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昨年と今年のポイントの比較です。今までは2万5千ドルのフューチャーズで優勝すれば27ポイントだったのに対し、今年は3ポイント。そして2020年からは優勝しても「0ポイント」という制度になります。では選手たちはどうやって世界に出て行くのか?

【チャレンジャー大会の仕組みが大幅に変わりました】
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今までのチャレンジャーは32のフルドローで予選は2回勝ちの4人が本戦に上がれるスタイルでしたが、今年から48ドローになりました。その内容も「ITFランキング」上位4人にはITFスペースが設けられていて、予選にはITFランキング上位者だけが出られると云う形に変わりました。つまりATPポイントを持っていないジュニアや若手が「ITF World Tennis Tour」で勝ち上がり、ポイント上位に上がってくれば、必ず4枠のITFスペースでチャレンジャーの本戦にダイレクトで入れるということになります。チャレンジャーの狭き門に風穴が空いたアローアンスが設けられたと考えるべきかもしれません(但し、チャレンジャーの本戦で1回勝たないとATPポイントを取得することはできませんが…)。

【そしてジュニアにも大きなチャンスが回ってきます】
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これは今年からの「ITF World Tennis Tour」の出場枠の表です。出場するのに基本的にATPポイントは参考になりません。よってランキングを落とした選手がここに戻って来てポイントを取得すると云うシーンがなくなります。純粋にITFランキングを上げてチャレンジャーへの挑戦権を得るという仕組みになるということです。そしてジュニアランキングでトップ100に入る選手にも5枠のジュニア枠が必然的に設けられ、大人のトーナメントがより近くなると云う仕組みになりました。

【ITF World Tennis Tourのポイントブレークダウンの表】
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ITF World Tennis Tourでは大会のカテゴリー毎にこのようなポイントを取得できるようになりました。こちらも従来通り、本戦で1回勝たないとポイントを取得できないシステムになっていますが、予選を1回勝った選手に1ポイント与えられるようになりました。なんだか面白いスタイルで、大会の回り方によってうまく取得できる方法もありそうです。

ちなみに女子はほとんど変化はありません。1万5千ドルの大会だけはWTAポイントを取得することができなくなりましたが、日本国内で多く開催されている2万5千ドル以上の大会では従来通りの方法でWTAポイントが得られますので念のためお伝えしておきます。

明日は、このランキングシステムを導入したことでどんなことが起こっているのか?日本人選手にどのような変化が表れたのか?具体的に検証してみようと思います。

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