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ROSSIGNOL F-200をご寄付くださいました [Tennis Collection]

【スキーの板で有名だったロシニョール社がテニスラケットを作ったと云うエポック】
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1980年代にマッツ・ビランデルが使用していた事でも有名だったラケットです。ロシニョール社は1907年創業のスキーの板を製造するメーカーで、「STRATO」という小豆色の名器を作り、スウェーデンのアルペンスキーで一世を風靡したステンマルク選手が愛用していました。日本国内では三井物産スポーツという会社が正規代理店になりラケットも販売していた歴史があります。テニスラケットの初期モデルは「STRATO」のウッド・レギュラーサイズがあり、ラケットがカーボン製品に移行する中でこの「F200」が発売されました。

【当時はヨークの部分が逆アーチで注目を集めました】
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この形状ですと、縦糸の長さがほぼほぼ同じになるのでYONEXのアイソメトリック理論と重なる感じです。素材はカーボンですからかなりしなりがあり、柔らかいラケットと云うイメージでした。かつマット・ビランデルが使用していたので“ムーンボール”を打つには最適などと云う事も話題になったラケットです。

【ヨークの部分はこんな感じ】
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40年来のテニス仲間が「断捨離したので引き取って」と、持ってきてくれました。ビランデルの特筆すべき戦績はグランドスラムの全サーフェス(芝、赤土、ハード)で優勝し、7つのグランドスラムに勝っていますが、ウィンブルドンの優勝はありません。「?」はここで、以前全豪オープンは「クーヨンテニスクラブの天然芝コート」で開催されていて、彼はその地で1983年と84年に連覇しているのです。これ、テニス界のトリビアになる話題で、ジミー・コナーズに次ぎ、史上2人目の快挙。現在まで、コナーズ、ビランデルの他、アンドレ・アガシ、ロジャー・フェデラー、ラファエル・ナダル、ノバク・ジョコビッチの6人のみが達成している記録でもあります。ビランデルはプレースタイルが地味な選手でした。そしてロシニョール社も現在はラケットを製造・販売はしていません。残念!